HPCスタッフコラム

2017.07.06

パワーのためのトレーニング原理

画像

パワーについてのレビュー記事です。パワー発揮に関する要素からパワー発揮能力の向上方法を研究論文をベースに考証しています。
文字数:11,439文字|目安閲読時間:19~28分

Volume 20, Number 4, pages 16-26

パワーのためのトレーニング原理
Training Principles for Power

G. Gregory Haff, PhD, CSCS*D, FNSCA, ASCC
Sophia Nimphius, PhD, CSCS*D

はじめに
多くの競技において、ごく短時間に大きな力を発揮する能力が必要とされる(42,58)。高い力の立ち上がり速度を発揮する能力は、アスリートの総合的な筋力レベル(71)と大きなパワーを発揮する能力(27,30)とに関連することが多い。Stoneら(71)は、高い力の立ち上がり速度と大きなパワーを発揮する能力が、大抵のスポーツ競技の成功において中核をなす重要なパフォーマンス特性であると示唆している。これらの能力は最も重要な競技パフォーマンス特性と考えられ、ジャンプ、方向転換、および/またはスプリントなどのパフォーマンスに左右される競技活動では特に重要である(31,53,71)。

競技特異的な動作と高いパワーを発揮する能力との総合的な関係は、科学的知見により十分に証明されている(4,5,8,60)。例えば Hansenらの報告によると(33)、上級ラグビー選手のピークパワーは、ジュニアラグビー選手に比べ有意に高い( p<0.001)。同様に、Bakerによると(4)、プロのラグビーリーグの選手(ナショナルラグビーリーグ)は、大学レベルのラグビー選手(スチューデントラグビーリーグ)と比較して、上・下半身とも発揮パワーがより大きい。さらにFry & Kraemer(25)は、アメリカのカレッジフットボールにおいて、筋力とパワーの特性が選手の所属レベルを決定付けていること、より筋力があり、よりパワフルなアスリートほど上級レベルのディビジョンでプレーしていることを明らかにした。また、Barkerらの報告では(6)、最大筋力とパワー発揮能力により、先発選手と控えの選手を区別することができるという。女子バスケットボール、バレーボール、ソフトボールなどの競技を調べると、最大筋力とピークパワー( r=0.719)、および Tテスト( r=-0.408)との間に有意な相関関係が認められた(61)。また、様々な競技から男子(バスケットボール、バレーボール)と女子(バスケットボール、バレーボール、ソフトボール)をひとつの被験者群にまとめると、バックスクワットの筋力は、ピークパワー( r=0.917)お よ び T テ ス ト( r= -0.784)の結果と高い相関関係があることが明らかとなった。最新の総合的な科学的知見に基づくと、最大筋力、力の立ち上がり速度、ピークパワーの発揮能力はすべて重要な特性であり、ストレングス&コンディショニング(以下S&C)プログラムを実施する際にこれらの向上を図る必要があることは明白である。

レジスタンストレーニング介入により発揮パワーを最大化しようとする際に、上記の特性のうちいずれを主要なトレーニング目標にすべきかに関しては、相当多くの議論がある。例えば、一部の研究者は、一旦十分な筋力レベルまで達した場合に、筋力をそれ以上発達させることはむしろ利益を減じると主張する(17)。一方、最大筋力はパワー発揮能力に段階的に影響を及ぼし、外部負荷が減少するにつれてパワー発揮能力への影響が低下すると論じる研究者もいる(65,66)。概念的には、外部負荷が減少するにつれて最大筋力の影響が低下し、力の立ち上がり速度への依存度が高まるとしばしば考えられている。この関係は、パワー発揮能力の向上を図る際、「至適負荷(optimal load)」での爆発的エクササイズを行なうことに対して中心的な理論として用いられる(20,42)。

発揮パワーの最大化を目指す際、一般的に 3 つの主要な学説が存在すると思われる(20)。第1 の学説は、低強度でトレーニングを行なうこと(<50% 1RM)がパワー発揮能力の向上に最適であると提言している(44,54)。第2 の学説は、大きめの負荷(50~70% 1RM)が必要であると主張している(63,70,81)。第3 の学説では、パワー発揮を最大化するために、様々な負荷とエクササイズ種目を組み合わせ、期分けして用いる方法を推奨している(9,20,42,58)。

低負荷、高負荷、混合負荷のいずれの学説を提案する研究者たちも、それぞれ説得力のある理論的根拠を示してはいるが、筋力、力の立ち上がり速度、パワー発揮能力を最大限まで高めるためにどの方法が最善かを決定することは、S&C専門職にとって容易ではない。したがって本稿の目的は、パワーの算出方法を示し、パワー発揮能力を最大限に高めるためには主要なトレーニング成果のうちいずれの要因が最も重要かを説明することである。また、その考察の中で、パワーを高める具体的な方法とその方法を期分けしたトレーニング計画に取り入れる方法も論じる。

力学的パワー
最大発揮パワーの要因である主なトレーニング特性を理解するために、パワーの基本的な定義とそれを数学的にどのように算出するのかを理解しておくことが重要である。力学的パワーはしばしば仕事率とも呼ばれ(45)、力に速度を乗じることにより求められる(58)。

パワー=仕事÷時間
=力×距離÷時間
=力×速度

これらの数式に基づくと、アスリートの高いパワー発揮能力に影響を及ぼす2 つの中心的な要素は、大きな力を素早く発揮する能力と、高い収縮速度を発揮する能力であることは明らかである(42)。筋が発揮することのできる力と、筋が短縮する速度との逆相関関係は、しばしば特性曲線(図 1)で表される(18,42)。

この曲線では、短縮性筋活動によって産生される力の大きさは、運動の速度が速くなるにつれて小さくなる。最大パワーは最大筋力と最大速度が相互に譲歩したレベルで生じることは明らかである(図 2)(42,68)。

この関係は伝統的な垂直跳びにおける力、速度およびパワーをモニターすることで明確に説明できる。すなわち、ピークパワーは最大速度でも最大筋力でも起こらない(図 3)。結局、アスリートがジャンプの動作中に加速しようとすると、力を発揮できる時間枠がそれだけ短くなる。つまり、パワーの発揮 においては、力の立ち上がり速度がより重要であることが強調される(58)。

最終的に、パワー発揮能力を高めようとするならば、3 つの重要な要素を考慮しなければならない。第1 に、総合的な筋力を最大限に高めることが基本的に重要である。筋力は、高い力の立ち上がり速度と大きなパワー発揮を実現する能力と直接関係があるからである。第2 に、非常に短い時間で大きな力を発揮する能力を向上させることが重要である。それは力の立ち上がり速度に反映される。最後に、短縮速度の増加に伴い大きな力を発揮する能力を促進することが重要である。以上の各要素を注意深く検討することにより明らかとなるのは、各要素の間に強力な相互作用が存在すること、また総合的な筋力レベルが大きなパワー発揮を促進する主要な役割を果たすことである(42,58)。最大筋力と力の立ち上がり速度、および最大パワー発揮能力の相互関係は、これらの間に有意な相関関係があることを明らかにした研究論文により裏付けられている(27,30)。

最大筋力
近年の研究によると、より筋力のあるアスリートほど大きなパワーを発揮できることが報告されている(4,71)。それらの研究に基づくと、筋力は、パワーの向上に必要な基本要素のひとつであると考える必要がある(4,9,55,87)。この関係の説明として、筋力の強い人は筋力の弱い人よりも有意に速く力を発揮できる、という事実を指摘できる(2,30)。

一般に、力がまだ弱く若いアスリートほど、高いパワー発揮に必要な筋力レベルに達していないことが多い。したがってこれらの若いアスリートは、古典的なパワー向上エクササイズを用いなくても、単に筋力レベルを高めただけで発揮パワーを促進でき(4,16)、その結果、総合的なパフォーマンス能力も高められる(16,17,32,71)。Häkkinen & Komi(32)は、この主張に対するエビデンスを提供した。それは、70~120 % 1RMの負荷で行なった24週間の高強度の筋力トレーニングの後、パワー発揮能力の代表的指標である垂直跳びのパフォーマンスが7%向上したという結果である。さらにCormieらの研究においても(16)、それを裏付ける結果が得られた。この研究では、筋力の劣る人が負荷または無負荷のジャンプ中のパワーを増大させるためには、最大筋力を向上させることがより効果的なトレーニング様式であることが示された。これらのデータを総合すると、筋力の小さいアスリートの場合、総合的な筋力レベルの最大化を目標とする筋力トレーニングにより、筋パワーが有意に向上すること(4,16)、またより重要なこととして、総合的な競技パフォーマンスが向上することが明確に示されている(16,71)。

そして、アスリートが一旦十分な筋力レベルを確立すると、その後は、発揮パワーの最適な向上を目指す特異的なトレーニング活動(すなわち、プライオメトリックス、爆発的エクササイズ、コンプレックスあるいはコントラストトレーニング)を取り入れることによって、トレーニングから最大の利益を得ることができる。実際に、筋力の大きいアスリートは、大概、プライオメトリックスや爆発的エクササイズなどを用いた、パワー向上を目的としたトレーニング方法に対してより大きく反応することが示されている(17)。

筋力の最大化は、パワー発揮能力の最大限の向上を目的に計画された、あらゆるトレーニングプログラムにおいて明らかに重要な要素である。しかし、十分な筋力レベルが実際にいつ達成されたかを判断すること、そしてトレーニングの重点をいつ、より専門的なパワー発揮能力の向上を含むトレーニングに移すのか決定することは難しい場合が多い。研究文献を慎重に考察すると、その目安としてスクワットで体重の2倍を挙上できるようになれば、筋力の劣るアスリート(体重の1.4~1.7倍を挙上)よりも、垂直跳び(6,71)と幅跳び(64)においてパワーの発揮能力が高くなることが示されている。さらにWisløffら(86)は、スクワットで体重の2 倍以上を挙上できるサッカー選手は、挙上重量が2 倍未満の選手よりも走速度が有意に速く、また高くジャンプできることを明らかにした。Keinerらの最近の研究報告によると(43)、トレーニング介入を正確かつ体系的に導入すれば、16歳から19歳までの青少年アスリートが体重の 2 倍のバックスクワットを遂行できるようになることは難しいことではない。

さらに、筋力/パワーの増強を目的としたコンプレックストレーニングを用いるならば、体重の2 倍のスクワットが可能なアスリートは、最も効果があることが示された(64)。重要なこととして、体重の2 倍という指標は、男女のアスリート両方が目標とすべき、最低限の推奨筋力レベルにすぎないことを指摘しておく。この値は決して、閾値に達しないアスリートはジャンプやスプリント、あるいは筋力トレーニングを行なうべきではない、という意味ではない。さらに、一旦この筋力レベルを達成すればそれ以上の筋力の向上は必要ではないし望む必要もない、という意味でもない。実際、高い筋力レベルのアスリートであっても、筋力を鍛えることに重点を置かなくなると、急速に筋力が衰え(17)、最終的には、高いパワー発揮やスプリント、素早い方向転換などの能力にマイナスの影響を及ぼすこともありうる。体重の2 倍という閾値の筋力レベルを達成した後、アスリートは、筋力/パワーの増強を目的としたコンプレックス(64)などのパワーに特異的なトレーニング活動や、ジャンプスクワットなどの爆発的エクササイズ(17)から、より良いトレーニング効果を得ることができるだろう。総合的にみると、下半身のパワーを発達させるための特異的トレーニングを実施する前に、体重の 2 倍のバックスクワットを行なえるようになることが、最低限必要な筋力であることは明らかである。

結局、パフォーマンスに基づくレジスタンストレーニングプログラムを作成する際は、最大筋力とパワーの関係を常に考慮する必要がある。具体的にいえば、S&C専門職が認識するべき重要な要点は、最大筋力の向上を決して疎かにするべきではなく、常にトレーニングプロセスの一部に含めなければならないということである。最大筋力は、様々なスポーツの動作において、高い発揮パワーを生み出す能力を支える基本的に重要な特質である(4)。

力の立ち上がり速度
力の立ち上がり速度あるいは「爆発的筋力」は、競技動作中に発揮される力の速度を表している(1,53)。一般に、力の立ち上がり速度は力-時間曲線の傾きから決定される(Δ力/Δ時間)(図4)(84)。

これは、20ミリ秒間の範囲でサンプルを抽出した際の力の立ち上がり速度の最高値であったり、0~200ミリ秒など一定の時間幅での傾きであったり、いくつかの方法で決定できる。力の立ち上がり速度をどのように計算するかにかかわらず、その値は、素早く、強力な筋の短縮において機能的に重要な指標を示す(1)。例えば、50~250ミリ秒の短縮時間は、ジャンプ、スプリント、あるいは方向転換などの素早い動きに関連がある。最大の力を発揮するには300ミリ秒以上を要するため、このような短い収縮時間での運動で最大の力が発揮される可能性は低い(1,74,75)。したがって、力の立ち上がり速度と総合的なパワーを最適化するために、軽い負荷を爆発的に挙上する方法を推奨する研究者もいる(19,58)。

様々なトレーニング介入を考察する際、高重量の負荷を用いるレジスタンスエクササイズが、等尺性の最大筋力を増大させることは明らかであり(19,58)、また力が弱く、トレーニングを行なっていない人の力の立ち上がり速度を高めることも確実である(51)。高重量のレジスタンストレーニングがアスリートの筋力を増大させ力の立ち上がり速度にプラスの効果を及ぼすことはできるが、より筋力があり経験を積んだアスリートの場合、力の立ち上がり速度の最適化とそれに続くパワー発揮の最適化は、爆発的すなわちバリスティックなエクササイズを取り入れることにより、さらに大きな向上を達成することができる(19,31)。したがって、様々なトレーニングが、力-時間曲線(図 5)および力-速度曲線(図 6)における異なる部分に影響を及ぼす可能性を秘めている。

例えば、高重量のレジスタンストレーニングは、トレーニング経験のない個人に比べて、最大の力を発揮する能力や力の立ち上がり速度を顕著に引き上げることができる(図 5)(51)。逆に、バリスティックすなわち爆発的なトレーニングでは、高重量のレジスタンストレーニングで起こるよりも、あるいはトレーニングの未経験者で起こるよりも、全体的な力の立ち上がり速度は大きく増加する。しかし、爆発的トレーニングでは、総合的な最大筋力レベルを高重量のレジスタンストレーニングと同程度まで高めることはできない。したがって、力の立ち上がり速度とパワーを最大化しようとする際には、多くの場合、混合トレーニングによる方法が推奨される(31)。

至適負荷と筋力およびパワーの向上
至適負荷とは、特異的な動作に対して最大のパワー発揮をもたらす負荷のことである(19,42)。至適負荷はパワー発揮能力を向上させる効果的な刺激であることが示唆されている(19,40,54,56,76,77,85)。しかし、この主張を裏付ける研究はきわめて少ない(40,54,56,85)。逆に、至適負荷でのトレーニングは、パワー発揮能力の向上を図る上で、高重量トレーニング(16,35)や混合負荷モデル(76,77)よりも効果的だとはいえない、と示唆する研究もある。

至適負荷かそれに近い負荷でのトレーニングは、理論上は、競技パフォーマンスのためのトレーニングとしてより優れた方法であると思えるかもしれない。ところが、現在の総合的な知見からは、この考え方には誰もが納得するような正当性は存在しない。それは、アスリートの多くは、負荷をかけた状態での高いパワー発揮能力を必要としているからである(4,5)。例えば、ラグビーリーグでは、選手の所属レベルを区別する重要な要素は、アスリートの総合的な筋力と負荷をかけた状態での高いパワー発揮能力である(4,5)。したがって、このタイプのアスリートにおいては、単に大きな力を発揮するだけではなく、負荷の下で大きなパワーを発揮する能力を発達させることが重要である。至適負荷よりも重い負荷を用いることにより、負荷状況下でアスリートが大きなパワーを発揮する能力を増大させることができる(56)。例えばMossらの報告によると、より高負荷のトレーニング(>80% 1RM)は、中程度から低負荷の介入(<30%1RM)に 比 べ、 負 荷 状 況 下( >60 %1RM)において、より優れたパワー発揮をもたらすと思われる(56)。負荷状況下では、より筋力のあるアスリートのほうがより大きなパワーを発揮できるため、ラグビーリーグ、ラグビーユニオン、アメリカンフットボールなどの競技に備えてアスリートをトレーニングする場合、筋力の向上に焦点を合わせることは、いかなる筋力トレーニング介入においても重要な要素であることは明白である。

総合的な最大筋力の向上を考慮する際、パワー向上のための至適負荷を用いることは、筋力レベル向上の減衰をもたらす(16,35,54,76,77)。このことは、大きなパワーを発揮しなければならないアスリートを指導する際に、重大な意味をもつと思われる。さらに、至適負荷でのトレーニングは、それ自体に内在する限界がある。つまり、トレーニングを行なっている負荷かそれに近い負荷でしかパワーを最大化できないという限界である(40,54)。様々な異なる負荷状況下での発揮パワーを最大化する必要があるアスリートの能力を制限すると、競技パフォーマンスに影響を与える可能性がある(56)。アスリートの多くは「負荷」状況下でも、また「無負荷」状況下でもパワー発揮能力を要求されるため、特定負荷でのパワー発揮はアスリートにとって制限にほかならない。無負荷の状況とは、スプリントあるいはスクワットジャンプなどのように、アスリートが主に体重の慣性力に打ち勝つことが要求される活動である(67)。それに対して、負荷状況とは、アメリカンフットボール、ラグビー、レスリングなどのコリジョン(衝突)スポーツでの活動や、アスリートが方向転換を行なうために大きな力を発揮して運動量(体重×速度)を変える活動である。負荷対無負荷のシナリオは、なぜパワー(力×速度)が、力-速度の関係における多くの負荷で向上することが重要であるかを証明している。速度は高負荷(ある個人の至適負荷以上)では遅くなるが、目標は、試合中あるいはトレーニング中に、いかなる負荷であっても高速(したがって高いパワー)を発揮することである。究極的には、試合中や競技中には一連の様々な負荷に遭遇するのであり、多くのアスリートにとって、様々な負荷においてパワーを最大化する能力を向上させることがより一層有益である。したがって、アスリートが用いるこれらの負荷は、力-速度特性全体の向上をもたらすために、無負荷から高負荷まで広い範囲で設定するべきである(39,67)。この目標を達成するために重要なことは、様々な最大下負荷で行なうウォームアップセットに加えて、適切かつ系列的なピリオダイゼーションモデルを用いることである。

パワー発揮を最大化するための混合法
文献を検討すると、単に筋力またはパワーの向上に焦点を合わせただけの一元的なトレーニング法では、パワーや筋力を最大限に増大できないし(14,76,78)、総合的な競技パフォーマンス能力を最大限に高めることもできない。したがって、パワー発揮能力の最大化には混合アプローチが推奨される(図 7)(19,58)。

パワー発揮能力を最適化するための混合トレーニングの活用は、力-速度関係の一層調和のとれた包括的な向上をもたらし、それにより、最大発揮パワーの一層の向上とトレーニング効果のより大きな転移が可能となる(20,76,77)。理論的に、低負荷で高速の運動を用いる方法は、力-速度関係の高速領域に影響を与え、一方、高重量でのトレーニングは、力-速度関係の大きな力の領域を向上させる。したがって、これらを組み合わせたトレーニング法は、力-速度曲線の全体にわたり、一層完全な適応を促すことになる(19,20,76,77)。最新の文献から、混合トレーニング法の利用を支持する重要な科学的知見が得られている(3,34,50,52,57,59,76,77)。最大パワー発揮能力の向上と様々な競技パフォーマンス指標の一層の改善が、混合トレーニング介入と関連づけられている。例えばCormieら(14)は、混合トレーニングは、パワーだけ、あるいは筋力だけのトレーニングと比べると、より広範囲の負荷をかけた活動でより顕著なパワーの向上と最大筋力の増加をもたらすと報告した。

混合トレーニングを採用するひとつの方策は、様々なトレーニング負荷を用いることである。例えばバックスクワットでは、パワーの向上は負荷が30~70% 1RMの間で起こるが、筋力の向上のためには通常、より高負荷(>75% 1RM )を用いる(図 8)(15,44)。

そこで、アスリートが80~85 %1RMで筋力向上のためのセットを行なっていると仮定すると、ウォームアップの一部として最大下のバックスクワットを「爆発的に」行なえば、パワー発揮能力の効果的な向上に役立つであろう(44)。このシナリオでは、アスリートが高速で動作を行なおうと意図することが重要である(7)。最大下の負荷の挙上を「爆発的に」できるだけ素早く動作を行なおうと意識することによって、様々な負荷の範囲にわたりパワー発揮能力を向上させる、より大きな潜在能力を獲得できるだろう(21)。したがって、この場合には、筋力の向上を目的とするエクササイズを用いたウォームアップのセットが、実際に、効果的なパワートレーニングの活動になる。

第 2 のパワー向上法は、混合アプローチを用いることであるが、それは、力-速度曲線の様々な領域を目標に定め、種々のトレーニングエクササイズを異なる負荷で遂行することである。例えば、効果的なプライオメトリックスのエクササイズである無負荷のジャンプスクワットを0~30% 1RMの負荷で行なえば、力-速度関係の小さな力と高速の領域におけるパワーの向上に目標を定めることになるだろう(図9)。

それとは反対に、中~高負荷(70~90%)を使ってスクワットを行なうことは、力-速度曲線の大きな力の領域でのパワーの向上に目標を定めることになるだろう。また、床からまたはハングポジションでのパワークリーンで、1RMの70~90%の間の負荷を用いれば、広範囲な力-速度パラメータの向上をもたらす可能性がある。

第3のパワー向上法は、筋力トレーニングの動作とその変形、ジャンプスクワット、伝統的な筋力向上エクササイズなど、様々な利用可能なリフティング活動の導入を検討することである。それぞれのエクササイズ種目は、異なる状況下でのパワーの向上に目標を定めることができる。この種のエクササイズは、力-速度曲線の特定の領域にそれぞれ関連付けることができ、したがってS&C専門職は、混合トレーニングセッションの中に、様々なエクササイズを配列することができる。例えば、トレーニングプログラムにおいて様々なトレーニング方法を用いることにより、パワーを向上させる各エクササイズの潜在的能力を活用できる(表1)。

すなわち、バックスクワットは筋力と同時に、力-速度関係の大きな力と低速の領域の向上に利用できる。一方、パワークリーンは、力-速度曲線の大きな力と高速の領域を発達させるために用いることができる。さらに、プログラムにジャンプスクワットを取り入れることは、力-速度曲線の小さな力と高速の領域を最大化するのに役立つだろう。

もうひとつの方法は、クリーンやスナッチなどの筋力トレーニングエクササイズとその変形であるプル動作などを使い、力-速度曲線のすべての領域をより均等に向上させることである(表2)。

筋力トレーニングエクササイズとその派生エクササイズは、筋力およびパワーの特性を鍛えようとする際に特に重要であり、パワー向上のための他の方法と比較すると、常により優れたパフォーマンスの向上をもたらすことが示されている(36,78)。パワー発揮の最大化を目的に作成されたどのようなプログラムも、筋力トレーニングの動作を含んでいることが重要である。それらのエクササイズはパワーを向上させるための方法として、またトレーニングによる進歩を競技パフォーマンスに転移させる方法として、他のトレーニング方法より優れていると考えられているからである(12)。

パワー向上のためにどの方法を用いるかにかかわらず、それらを期分けしたトレーニング計画に論理的に取り入れることがきわめて重要である。

ピリオダイゼーションとパワーの向上
ピリオダイゼーションとは、予め決められた時点における競技パフォーマンスの最適化をもたらすように、系列的かつ統合的な方法で、トレーニング介入を論理的かつ体系的に組み立てるこ と で あ る(10,11,29,37,38,62,79)。 パフォーマンスの向上という主要な目標を達成するためにきわめて重要なことは、生理学的適応とパフォーマンス適応とを促進する一方で、疲労を管理できるように、トレーニングプログラムに計画的なバリエーションをもたせることである。一般的に、レジスタンストレーニング研究におけるトレーニングのバリエーションは、負荷の枠組みだけに集中した狭い範囲で捉えられている(22–24,46–48)。しかし、バリエーションに対しては、より包括的なアプローチを用いなければならないだろう。トレーニングの重点、エクササイズの選択、トレーニングの量など、期分けされたトレーニング計画に含まれる目標と構造との関連でバリエーションを考慮するべきである(49,69,73,88)。バリエーションが非論理的であったり、過度であったり、無計画的であったりすると、トレーニング計画の全体的な効果が制限されるだけでなく、オーバートレーニングのリスクが増大する。

最終的に、トレーニングによって引き起こされる適応とパフォーマンスの成果を最大化するためには、トレーニング刺激を垂直的に統合し、水平的に配列することが必要である(9,26)。トレーニング活動を垂直に統合すると、互換性のあるトレーニング要素が組み合わされることにより干渉効果が排除される(28,29)。具体的な例として、爆発的筋力とパワーを最大化しようとする場合は、最大筋力トレーニング、プライオメトリックトレーニング、そしてスプリントトレーニングなどに目標を定めた活動を取り入れることにより、トレーニング計画を垂直に統合できるだろう(29)。らに、パワー向上の観点からの垂直統合では、力-速度曲線の異なる部分を目標とする様々なエクササイズと負荷を用いることにより、曲線の異なる領域に目標を定める
ことができる(図 8)。

水平方向にトレーニング要素を配列することは、トレーニングの重点の順序に関連づけられる(28,29,55,87)。系列的なトレーニング方法では、まず筋断面積の増加に目標を定めたトレーニングから始め、それに続いて筋力を最大限に高めることを目標とする活動を配列することにより、パワーの向上にも適用できる。そして筋力が向上したら、トレーニングの焦点をパワー発揮の最大化に移すことができる(図 9)(55,87)。概念的には、この種のトレーニングプロセスは段階的増強理論に基づいている。すなわち、あるトレーニング期間に促進されたトレーニング適応が、次の段階の基礎としての役割を果たすのである(28,29)。このような筋力とパワーの向上モデルは、Harrisらの研究によりその効果が裏付けられている(34)。この研究では、コンバインドトレーニングを用いた系列的トレーニングモデルにおいて、バックスクワット(11.6%↑)とフロントスクワット(37.7%↑)の筋力がより大きく向上した。さらに、このトレーニングモデルでは、9.14m(2.3%↓)と30 m走(1.4%↓)のスプリントタイムも、より大きな向上が達成された。Minetti(55)、Zamparoら(87)、 および Harrisら(34)の研究に基づくと、系列的な期分けモデルは筋力とパワー両方に最適な向上をもたらす、理想的なトレーニングであるといえる。

パワー向上のための様々なピリオダイゼーションモデルをすべて考察することは、本稿の短いレビューの範囲外であるが、S&C専門職は、包括的な期分けされたトレーニング計画の一部として活用できる、様々なプログラムモデルがあることを認識することが重要である。読者には、ピリオダイゼーションに関する詳しい情報源として、Stoneら(72)、 Issurin(37,38)、Bompa & Haff(9)、およびVerkoshansky (80,82,83)などの研究を推奨する。

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